こんなによくなるインプラント治療例その2
インプラント
インプラント症例その2
全体的にインプラントを埋入し、理想的な咬み合わせを得る事が出来た症例
ご年齢 | 72歳女性 |
---|---|
主訴 | 入れ歯がガタガタするので作り直してほしい |
治療方法 | 初見では、入れ歯は合っておらず咬み合せはうけ口のような状態で残っている7本の歯も保存が困難な状態でしたので、インプラントのカウンセリングをさせていただき、診査・診断(CT診断)をした後、全体的にインプラントを埋入する方向で処置を進める事が決定しました。 |
インプラント埋入
初めの処置では残っている歯に関して動揺があり、長期的に予後不良と判断した歯を相談の上抜かせていただきました。
下の前歯6本を抜くと同時に、前歯と奥歯の骨の高さを合わせる為、前歯の骨を削合しました。
この処置は後にインプラントを埋入し被せ物が入った後の管理をする上でとても重要な処置と言えます。
抜いた部分を含めた形で上下共に入れ歯を装着していただきましたので、見栄え・機能の問題はありません。
抜歯部位の骨の状態が安定したところで下からインプラント処置をしました。
左上臼歯部インプラント埋入時、垂直的な骨量の不足からサイナスリフトと呼ばれる骨を作る処置をしてインプラントをいれました。
下6本・上7本の計13本。7回の手術を行いました。
インプラントの処置後は骨とインプラントが結合するまでの期間は引き続き入れ歯を使用していただきました。
インプラントと骨が結合した後
インプラントと骨が結合したところで、上下共に最終形態に似た仮歯を入れ、咬み合せや形態の調整をしていきました。
咬み合せが元々ズレてしまっていたので、咬み合わせを正しい位置にすると同時に顎の関節にストレスが無く咬めるよう、人為的に誘導し正しい咬み合わせをつくります。そして咬み合せの平面、左右の平面を合わせ、全ての歯で均等に咬めるように繰り返し調整を行いました。
「入れ歯から仮歯に変わって食事しやすくなった」
入れ歯から仮歯にした時はとても食事がしやすくなったと言っていました。
咬み合わせを大きく変化させたことによる多少の違和感もあったようですが、調整を続けるうちに少しづつ違和感も無くなったそうです。
問題は少なからずありましたが、一つ一つ改善されると共に患者様自身が正しい咬み合わせに除々に慣れていく事でとても満足して使用していただけるようになりました。
被せ物の型取り
全ての状態が安定したところで最終的な被せ物の型取りをしていきます。被せ物は歯肉の色を人工的に付与した物です。元々歯肉の位置が通常より下がっていますので全て白い歯にしてしまうと歯が異常に長くなってしまい不自然になってしまいます。その点歯肉色付きの被せ物ですと歯の長さを理想的な長さに出来る事で、笑った時などにとても見栄えが良くなります。
全体的にインプラントを埋入する位置を揃えてありますので、形態的にはとても管理がしやすい状態を作る事が出来ました。
インプラントの付け根の部分を少し露出させる事により、より細かい部分までケアーが出来ます。全てに歯間ブラシが入るよう隙間を空けてありますので患者様自身でも簡単に清掃ができます。
患者様により最適な治療を提供するために
ケアしやすい環境をつくるという事は、 インプラントがより長持ちするということになります。
最初に行いました診査・診断の時点でここまでの最終的な状態をイメージし処置を行ってきました。
抜歯の時・インプラントを埋入する時など処置一つ一つは違うものです。
しかし、別に考え処置を行うのでは無く、お口の中全体の一つの処置という考えが最終的によりベストな状態をつくることが出来るのでは無いかと考えております。
患者様に来院していただいた事で、患者様がより豊かな生活を送れるようになる為にも、診査・診断はとても重要な事だと思います。