付着・角化歯肉の重要性

こんにちは、今日は歯肉について書きたいと思います。

歯周病という病気は最近皆様も周知している言葉だと思います。

予防に関しては、定期検診・毎日の正しいブラッシングで予防できます。しかし、ただ、検診・ブラッシングをしても、歯肉の状態によっては無意味になってしまいます。

歯肉には、固い(動かない)歯肉と柔らかい(動く)があります。

皆様も、鏡をもって「ほっぺた」を引っ張ってみてください。健康な方であれば、頬側で動く歯肉と、歯側(歯と歯肉の境3-4mm程度)動かない歯肉があると思います。

歯周病予防には、この固い歯肉(付着・角化歯肉)が重要です。

 

付着歯肉とは歯槽骨に付着し、可動性のない部位の歯肉のことです。

付着歯肉が少ないとプラークコントロールが困難になったり、細菌感染に対して弱くなってしまったりします。

不幸にしてこの固い歯肉が無くなってしまった場合は、外科処置が必要になります。

方法としては、上顎の口蓋から歯肉を採取して移植をする方法などです。

インプラントに関しても同様です。インプラントを長持ちするには、この角化歯肉の存在が重要になります。

そこで症例です。

下の写真は術前のものです。歯が無い部分の角化歯肉がありません。

角化歯肉 前.jpg

この状態でインプラントを行っても良いのですが、予後が悪そうです。

そこで特殊な方法を行い、角化歯肉を獲得しました。

従来行われている移植は、術後の痛みが強いため我々も出来る限り行いたくありません。

今回は移植ではなく、インプラントを行う際に従来と少しことなる切開を行うことで、角化歯肉を獲得できました。

術後の写真です。

角化歯肉 後.jpg

先にも書きましたが、鏡を持ち、頬を引っ張ってみてください。固い歯肉が1mm以下の方は要注意です。

生きている限り、食事は必ず行います。皆様もしっかり食事ができる様に上手に歯科医院を活用しましょう。

原島

 

赤坂の歯医者【赤坂デンタルオフィス】土日診療/平日夜8時半

日付:   カテゴリ:審美歯科, 症例集

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