こんにちは、歯科医師の原島です。
今日は、外科的な根の治療例です。
下の写真の患者様は全体を治したいと言って来院された患者様です。
写真の真ん中より右側の歯茎の所に白い物ができています。
このようなものをフィステルといって、中に膿が溜まっており出てくる直前の状態です。
通常このような場合、差し歯を外して根っこのお掃除をしていきます。
下のレントゲン写真は、術前のものです。
他院で行った差し歯のピンが深く挿入されているため、除去が不可能と判断しました。
今回は金属部除去不可能と判断したため、外科的に感染部を除去することにしました。
下の写真は術中のものです。
少しメスで、歯茎に切開を加えて、外部から、感染部を除去しました。
術後の縫合した状態です。
術後3週間後です。切開したところも分からなくなっている位治りが良い状態です。
1ヵ月後のレントゲン写真です。
右側が処置した歯です。根っこの周りにあった黒っぽい透過像も少なくなっています。
現在術後3ヶ月ほど経過していますが、経過は良好です。
歯の根の外科的な治療は、最終手段です。
人為的に根を短くするため、歯の頭の部分:根の長さ(歯冠歯根比)のバランスが崩れてしまうため、出来れば避けたいしょちです。
今回は特殊な状態であったため、やむなく行いました。
このようになる前に是非、歯科医院で検診を受けてください。