右上の2番目と3番目(※)の歯に被せ物が入っています。
この被せ物はメタルボンドといい、金属をベースに白いセラミックを付着させた
被せ物です。要するに金属ベースのセラミック製の歯です。
長期間の使用により、歯と歯肉の境目にブラックラインが出来てしまっています。
さらに、自身の歯と比較すると透明感に欠けてしまっているのが分かります。
これは金属ベースの欠点です。
この問題をクリアするために、今回はオールセラミッククラウンで
治療することにしました。
オールセラミッククラウンとは、クラウン(被せ物)の素材が、
全てセラミックで作られているものを指します。
オールセラミッククラウンの特徴は、自然の歯に近いツヤと透明感を持ち、
金属などを含まないことから、変形などの劣化を起こしにくいという点です。
また、金属アレルギーの方にもご使用いただけ、
過去の治療による歯ぐきの黒ずみを起こしている状態を、
オールセラミッククラウンに替えることで改善することができます。
オールセラミッククラウンのデメリットは、素材がレジン(プラスチック)や
銀のものよりも治療費が高く、技工所やドクターの高い技術が要求されます。
また、オールセラミッククラウンの特徴である、透明度の高さを生かすには、
クラウンの中の土台にも、金属を使用しない白い土台を使用すると
とてもキレイに仕上がります。
治療後の状態です。
右上の2番目と3番目(※)の歯にオールセラミッククラウンを装着しています。
オールセラミッククラウンによる治療を行ったことによって、
歯と歯肉の境目のブラックラインも無くなり、さらに色調、形態、透明感も
自身の歯に調和しています。
この状態を長く維持するには、メインテナンスも重要なので、
当医院では治療終了後も定期的に検診を行っています。