空隙歯列とは「隙間のある歯並び」のことです。
虫歯や歯周病によって歯が喪失してしまったり、先天的に歯が無かったり原因は色々です。
今回の症例は先天的に歯の本数が足りなく、隙間が一歯にも満たない小さな隙間しかありませんでした。
そんな空隙歯列を改善した症例です。
それでは実際の症例を見てみましょう。
下の歯の真ん中から数えて2番目が先天的に欠如していました。
模型上にて真ん中4本の歯を少し大きめに作製すれば審美的な部分は改善されることが分かりました。
どのように再現していくかというと被せ物・ラミネート(付け爪みたいなセラミック)・レジン(プラスチック)充填と3つの治療法の選択肢があります。
矢印の歯に注目してください。
頭の形が違います。これは正面から見て右より左の歯ほうが強く力を受けて削れてしまっているということです。
この事から被せ物やラミネートでは破損の危険性があり、あまり向いていないということが考えられます。
今回は隙間だけを埋めるようにプラスチックを盛ることにしました。
治療直後の写真です。
まったく歯を削らずに接着剤とプラスチックだけで修復しました。材質的な安定性はあまり高くないので古くなったらやり直しましょうとお話してあります。
印象はだいぶ違います。隙間(黒い影)が無くなるだけでグッと自然感がまします。
今回はプラスチックを選択しましたが、歯並び・咬みあわせ・虫歯の状態・歯周病など考慮したうえで治療方法を選択していきます。