歯肉は口腔内細菌から歯を守る重要な役割をもっています。
歯肉が無い場合や歯肉の量が少ない部位では、虫歯や、歯周病に罹患しやすくなります。
この理由として、歯肉がないとブラッシングがしにくいことがあげられます。
今回は、歯肉の量が少なくブラッシングがしにくい環境を
歯肉移植により改善することができた症例です。
治療前
写真の赤い線より上が歯肉です。それより下は頬の粘膜になります。
歯肉の量が少なく、最終的な被せ物をするには不安が残ります。
(写真は仮歯が入っている状態)
なぜならば、ブラッシングがしにくいため、被せ物が長持ちしないことが予想されるからです。
治療中
そこで歯肉を増やす治療をさせていただきました。
この方法は自身の上顎の舌側の歯肉を移植する方法です。
外科的な治療にはなってしまいますが、長期的な予後を考えるならば、非常に有効な方法です。
治療後
治療後6か月の状態です。
治療前と比較し、歯肉が増えているのが確認できます。
(赤い線より上が歯肉)
その後、仮歯を最終的な被せ物にして、現在メインテナンスを行っていますが、ブラッシング状態は良好です。
このように、口腔内の環境を改善するには様々な方法があります。