「インプラント」という言葉がここ数年ですごく普及してきたと思います。
そこであらためてインプラント治療の工程、メリット・デメリットを症例を交えて紹介していきたいと思います。
実際の症例です。
矢印の部分に黒い影が見えます。この炎症によって歯茎が何回も腫れたりしていたそうです。診査の結果、歯が割れていることがわかり残念ながら抜歯をすることとなりました。
このまま放置しておくと、遅かれ早かれ歯が矢印の方向へ移動してきてしまいます。
移動してきたことによって
- 汚れが溜まりやすくなる(虫歯・歯周病になりやすい)
- 咬み合わせが悪くなる
・・・などの症状が現れやすくなり、あまり良い事がありません。
インプラントの最大のメリットは「単独で歯牙一本を作り出し周りの歯牙に負担をかけないこと」です。
ブリッジや入れ歯ですと、周りの歯をたくさん削ったり・力の負荷がかかり過ぎてしまったり・清掃性が悪くなったりなど少なからず影響を与えてしまいます。
抜歯後6ヶ月の状態です。
この時点でほとんどのケースでCTを撮影し、3次元的に骨の状態を把握します。そこから最終的な歯の形態とインプラントポジションを模索していきます。
インプラント埋入後のレントゲン写真です。この状態で6週間から8週間待ちます。
最大のデメリットは(個人的な意見ですが)体の中に金属のボルトを植え込むということです。なるべくならそんなことはさけたいですよね。
ただ現在のところ、何もないところから歯牙を作るのにチタンという金属以外に材料がないのが実情です。
研究段階では自分の細胞から歯を作るというようなこともされていますが実用化されるにはまだまだ時間がかかります。
チタンが使用されて四十年近くの歴史がありますが、ペースメーカーや人工関節などとほぼ同じ実用性があるといっても過言じゃありません。
最終的な被せ物が入ったところです。症例にもよりますがほとんどが白い被せ物になります。
今後は定期検診にて咬み合わせや清掃性を確認していきます。
赤坂の歯医者【赤坂デンタルオフィス】土日診療/平日夜8時半
日付: 2009年4月14日 カテゴリ:インプラント, 症例集