当院では、治療中や治療終了された患者様にPMTCをお勧めしています。
PMTCは“Professional Mechanical Tooth Cleaning”の略で、
全ての歯面の特にキーリスク歯面(ご自身でのブラッシングができない部分)のプラークを
選択的に除去することを定義とし、歯肉縁下(歯と歯肉の境のポケット)1~3mm までのプラークを
専用の機械とフッ素が入った研磨ペーストを用いて除去することです。
PMTCと保険で行うことのできるポリッシングというクリーニングの違いは、
ポリッシングはセルフケアによってほとんど磨けている“ノンリスク面”も含めて研磨する為、
何度も繰り返し行うことでPMTCに比べ、歯面を傷付ける可能性があり、
長期的に虫歯や歯周病の予防をしたい方にはPMTCをお勧めしています。
私達、歯科衛生士はPMTCをする際、こんな事に注意してPMTCを行います。
①プラークを残しません!!
・患者さんが磨けている部位、リスクの無い部位を研磨しても意味がありません。
・患者さんがご自身でケアできない部位、リスクのある部位→プラークの付着している部位を徹底して、除去します。
・歯面の付着物のステインも除去します。
②オーバートリートメントしません!!
・必要以上に荒い研磨剤を使用しません。
PMTCの前には、必ず染め出しを行い、プラークの付着部位を確認します。
ピンクに染まったプラークは、歯ブラシでも比較的簡単に取れる新しいプラークです。
青に染まったプラークは、歯ブラシでは取れにくくなった古いプラークです。
一次研磨で歯面に付いていたプラークを除去した後、二次研磨で歯面の性状の修復を行います。
PMTCの後は最後にフッ素塗布で仕上げます。
PMTCの効果には、
①審美性の向上
(ステインを除去し、光沢のある歯牙表面を回復。)
②歯質の強化
(フッ素の効果で再石灰化を促進し、歯牙を強化。)
③虫歯・歯周病の予防
(バイオフィルムを破壊し、プラークの再付着の予防。)があり、
定期的(1~3カ月)に受けて頂けるとより効果が期待できます。
なかなかご自身での100%のケアが難しい口腔内ですので、
是非、私達歯科衛生士にお手伝いさせて下さい。
日付: 2011年8月15日 カテゴリ:予防歯科, 症例集