歯が痛いと来院された患者様です。
写真のように、歯が部分的にかけてしまっています。
さらに折れてしまった部分が歯の根にまで及んでしまっている状態で、神経も露出していました
痛みの原因は神経の露出だったので神経を抜く治療を早急に行いました。
痛みは以上の治療で改善することができるのですが、修復するのにこのままの状態では治療することができません。
それは、かけけしまった部分が歯茎の内側まで入り込んでしまっているからです。
このような場合、かけてしまった部分を歯茎の外側まで出す必要があります。
その治療として有効な方法は矯正により歯を引っぱり出すエクストルージョン(歯根挺出)です。
写真のように装置を取り付け、ワイヤーを使い引っぱり出す力を歯に伝えます。
矯正前と矯正後を比較すると、歯が引っぱり出されているのが確認できます。(黄色の線と赤の線の位置関係)
矯正後に仮歯を入れた状態です。
かけてしまった部分を歯茎の外側まで出すことにより、仮歯を付けることができました。
このようにエクストリュージョンを行って、歯茎の内側の虫歯や歯が割れている部位を
歯茎の外側に出すことができれば、精密な型取りをおこなったり、細菌感染を起こしにくい環境を作ることが可能となり、
結果としてその歯の予後が良くなることが期待できます。
日付: 2012年4月13日 カテゴリ:症例集, 矯正歯科